研究室旅行を挟んで、フルメタにハマってました。短長編合わせて10巻強を二日で読めるあたりさすが富士見。まぁ、それはそれでよし。
短篇は宗介のズレ具合が楽しいので気軽に読めるので良い。ただ長編は、今まで艦長のはずのテッサが前面に出歯り過ぎてて、恋愛パートを無理矢理作っている感が強くてあんまり好きじゃなかった。その他良いとこ悪いとこがいくつもありますがそのへんはおいておいて。総合的にライトノベルとして何も考えずに読める良い作品です。
前巻までは知合いに借りていて、最新巻を買う気はなかったんですが、最大の懸案事項だったテッサの出歯り過ぎが、前巻の最後でテッサの失恋と共にケリがつき、解消されたので買ってみた。案の定、1巻での感じのテッサが戻ってきていたので、正解だった。また、テッサの兄のレナードが、話の筋と共に恋愛パートにも関わるっぽかったので(希望的憶測)、恋愛パートでのテッサの役割は完全に消えた模様、よしよし。...いや、別にテッサが嫌いなわけじゃないのよ。そもそもフルメタには萌えるキャラがいないので。
何がおもしろいのかと言われると、返答に窮してしまうのがライトノベルなんですが、楽しいですよ。そういえば、自分はSFの考証とかってどうでもよくて、その辺を考えながら読むことはありません。なので、他人に勧めたりすると、その辺で突っ込まれてしまいます。SFの考証がどうでも良い理由は、自分が"独特な世界観"というのが嫌いなのがSFを読まない、見ない理由ですね。世界設定とかは現代もしくは10年以内の近い過去と未来以外は自分から読むという事は無いです。
SFの考証がどうでも良いとすると、この話に求めるのは「宗介のズレ具合」と「宗介とかなめの仲のやきもき具合」です。で、後者の方で自分の好みに近付いた感じです(希望的憶測っていうかほとんど妄想)。どういうものかというと、男2女1の三角関係になりそうということです。
巻の最後で満身創痍の宗介を助けるためにかなめがレナードについていき、宗介は単独で、かなめを連れ戻す決意をしました。引き裂かれた恋人同士の運命は如何にみたいな展開はどうでもよくて、宗介がレナードに対して、焦燥と嫉妬の感情を剥き出しにする展開を期待してます。これが、さっきの男2女1の三角関係に自分が求めるものです。続きはフルメタの内容とはほとんど関係無いので別項へ。
フルメタ最新刊で、レナードと宗介とかなめの三角関係が生まれる?みたいな期待を持っているんですが、読みかえしてみるとその可能性はやっぱり低いなぁと少し残念になってしまったんですが、ま期待なんてそんなもの。
三角関係に萌えるものといえば、"嫉妬"なわけで すが、それだけなら今までの宗介-かなめ、テッサの関係でも起き(この場合嫉妬するのは女側)、嫉妬している姿を見るのは萌え萌えします。でも、自分が求めるのはそれでは無くて、男側の嫉妬です。
それは、その関係により感情移入できるからで、また男が持つ嫉妬の感情に身を焦がす姿を求めるからです。その醜い感情に侵されそうになる姿に感情移入するのが気持ち良いんですよ(マゾ?)。
少女漫画にハマる理由も似たようなところです。絶対彼氏のソウシが好きな理由がそうです。ソウシが感じた強い焦燥感、どうにもならない敗北感。少女まんがでは、他にも似たような男がゴリゴリ出てきます、皆好き。また、いわゆる寝とられ属性もそれに近いモノです(04/8/29の日記)。嫉妬する男に感情移入して己自身も嫉妬の炎に身を焦がす、昔の日記で書いたように嫉妬の中にある嫌悪感、それがなぜか心地よい。
あ、言っておくけど、現実の恋愛でそんな感情を進んで得ようとするような人間じゃないので。敗北感なんてフィクションだから求められる感覚ですよ。